私はそんなに可哀想ですか？

プロローグ

桜の木にもちらほらと茶色が混じる季節、午前6時13分とゆう時間はまだ少し薄暗い。

いつものバス停でいつものバスに乗り込む。

大学を卒業し、今の会社に就職してから18年変わらないライフワークだ。

今年40を迎えるが遂に家庭は持っていない。人並みに恋愛もしたし、そうゆう女性が居なかったわけでもなかったが、最終的に俺は家庭を持つとゆう選択をしなかった。

運転手が次のバス停のアナウンスを流し、ゆるやかにバスは減速していく。

早朝のバスはほぼ同じ顔触れで構成されている。

いつも大きな風呂敷を背負い、座席でみかんを頬張るおばあちゃん。

遠い私立の小学校にでも通っているのか、明らかにその小さな体には不釣り合いな大きなランドセルを背負った小学生。