未完成な恋 Ⅰ -私の初恋?-


「あのねあのね~
実はね、大翔ってば花代のこと~」



ベチッッ



「痛っ」


「余計なことすんなバカ」



何かを話そうとした心愛の口に河本くんの平手......痛そう。


まぁ見るからに心愛がやらかしてるから自業自得なんだけどさ。



「なんだよも~せっかく一気に心の距離感近づけようと思ったのにさ~」


「逆に広がるわバカ
お前は凜空の隣にだけ立ってろバカ」


「バカバカ言わないでよバカ!
バカって言う方がバカだもんバーカバーカ」



...心愛の方が沢山言ってるね。



「まぁまぁ、花澤さん落ち着いて。

たしかに今のはちょっと強行手段すぎるかな...」


「そっか~、凜空くんが言うならそうだね
ごめんね、大翔。今度からはなるべくやめるわ」


「一生すんな」



河本くんに向かって思い切りべーっとする心愛。可愛いけど...ちょっとバカっぽい。


そんな心愛を見つめる凜空くんの表情がすごい穏やかなので、良しとしよう。


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