芸人
第3章 愚痴
僕は、デンさんとコンビを組んでいた時の楽屋を思い出した。
楽屋の雰囲気は、大好きだ。
仕事が無くても楽屋にいれば、何か落ち着く。
暇な時はいつもいた。
芸人の裏側が見えてくる。
楽屋で、ベテラン芸人が、雑談している。
寝転んでいる芸人やテレビを見ながら、ぼやいている芸人もいる。
病院の待合室みたいな感じである。

「竹、こないだの営業どうだった?」

「扱いが滅茶苦茶、悪かったですよ!漫才10分で、40分も
やらされましたよ。話が全然、違うし・・・おまけにギャラも
少ないし、あんな仕事、割にあいませんよ!」

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