【完】『空を翔べないカナリアは』

数日が過ぎた。

深夜、貴慶は大将から紹介された社長から聞いた、不動産のホームページを何気なく流すように見ていたが、

「美優、こういうのはどうやろか?」

貴慶が見つけたのは小さなログハウスの物件である。

「何か可愛いね」

「バス停からも遠くないし、手頃で賃料も安いし、海の近くやからえぇんとちゃうかなぁ」

ひとまず次の休みに下見をしてみることに美優と貴慶は決めた。



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