【完】『空を翔べないカナリアは』

〔7〕


仲通の店を引き払ってログハウスへ越してきた美優と貴慶は、喘息のリサのための部屋を割り当て、小さな小屋を空いたスペースに作った。

が、何をしようかで美優も貴慶も咄嗟には浮かばず、

「何か使い道はないか」

と悩んだらしい。

「せっかく道路に面してるんだから、何か小さなショップみたいのとか、やってみる?」

と言い出したのは美優であった。



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