天神学園の奇妙な案件
いない。

視認できない。

魔力を追っても、気配を追っても、禿鷲の位置が特定できない。

何処だ?

何処へ消えた?

狼狽するバルトメロイ。

「龍一郎の肉体だからな…時凍えはこの程度が限界か」

禿鷲は突然バルトメロイの目前に出現し、彼の顎を摑んだ!

スピードに優れた鴉天狗の血が入る事によって会得した技・時凍え。

まるで時が凍り付いたかの如く、突然消え、突然現れるという超神速の動き故にこう名付けられた。

「さて…」

不敵な笑みを浮かべる禿鷲。

「貴様が龍一郎に問うたのと同じ問いをするぞ。俺に吐いた暴言を謝罪するか、この悪い口を顎ごと砕くか、選べ」

「う…ぐ…こ、この…」

「やめた」

禿鷲は、容赦なくバルトメロイの顎を砕く!

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