天神学園の奇妙な案件
「…へぇ、そんな事があったんだ」

夜。

六畳一間のアパートに帰宅したルナは、蛮に学校での話を聞かせる。

「きっと、ネチネチ文句を言ってたんだわ。お父様の事だから。殆ど何言ってたのか聞いていないけど、きっとそうだわ」

小さなテーブルに頬杖をついて、可愛らしく怒りを表現するルナ。

顔立ちがいいというのは得だ。

文句を言っていても、かわええ。

「まぁ、とりあえず」

蛮はルナの前に、皿を置いた。

「ご飯でも食べて空腹を満たせば、怒りも収まるよ」

蛮が出したのは、オムライスだった。

綺麗にフワフワに焼いた卵が、ケチャップライスを包み込んでいる。

「女の子は好きだろ?オムライス」

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