優しい魔女は嘘をつく





──





文化祭まであと、三日。



やっと男子達も気合いを入れ始めて、劇も最初から最後までをなんとか通すことができるようになった。



放課後、体育館での貴重な練習。でも、そんな練習の中で、一際目を引いたのは……。






「あぁ、このガラスの靴は誰が落としていってしまったんだろう」





完全な棒読み。



周りで見ていた女子が、ポカンとして固まっていた。咲良も、驚いていた。




彼──「王子」役の堂本くんから放たれた、やる気が微塵も感じられない台詞。




おいおい、と先生がそこでストップをかけた。




「堂本、もっと感情込めろよ」

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