【完】Kiss me 社長の秘密と彼女のキス
水崎 麻耶 25歳 全国に数十店舗のゲストハウスを展開する大手ブライダル会社、ベストウェディング株式会社のウェディングプランナーになり3年目。
地方から就職と同時に上京し、一心不乱にこのブライダル業界に身を置いている。
身長は165㎝と少し高いが、胸は小さく凹凸の少ないからだが多少コンプレックスだ。濃い茶色の肩の半分ぐらいの髪を一つに束ね、なるべく上品に見える化粧を意識はしているが、ぱっちりとした瞳が返って幼く見える事を気にしている。

そんな麻耶が半年前に異動になった先が、満を持して3か月後の4月上旬にOPENを控える新しいゲストハウス、『アクアグレースAOYAMA』。
大きな2つのチャペルが売りの式場で、東京都内にありながら緑に囲まれた大きな大聖堂はまるで森の中に建つような雰囲気を醸し出している。
大きなステンドグラス、ゴシック様式の細かな装飾が施された大聖堂は、いくつものチャペルをみてきた麻耶から見ても憧れる物だった。
そして、もう一つはまったくの異なった近未来を思わせるようなモノトーンを基調にしたチャペル。
現代の多様なニーズにこたえるために作られたもので、自由な発想で式をできるようにと作られたチャペルだ。

披露宴会場も4会場からなり、それぞれ雰囲気の違ったものになっており、全国にある会場の中でも最大の規模のゲストハウスという事もあり、社をあげて大きなイベントや宣伝を打つ予定だ。

そんな重要なポジションに異動になり、麻耶は仕事に奔走していた。
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