政略結婚はせつない恋の予感⁉︎

海洋もあのとき……
わたしが、別れよう、と告げたとき……
どうしても別れたいと、泣き叫んだあのとき……

彼もまた……そんな目をしていたように思う。

「……もう、終業後にこの部屋に来なくていいから」

将吾さんは「副社長」の声でそう言った。

わたしは「承知しました」と「秘書」の声で答えて、一礼した。


そして彼のプライベートルームから出て行った。

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