政略結婚はせつない恋の予感⁉︎

♡彼に夜這いをかけられてます♡


わたしは固まった。

お風呂に入った直後でどすっぴんである。
髪はライオンの(たてがみ)のように広がっている。
おまけに、わたしは寝る時はノーブラ派なので、フリース地で透けることはないとはいえ、やはり胸元が落ち着かない。

しかも、ユニクロだったっ!

「な…なんか用?」

わたしの声はテンパって上擦っていた。

「用がないと婚約者の部屋には来ちゃいけないのか?」

部屋に入った将吾さんが近づいてくる。
彼もお風呂に入ったのであろう、スウェットの上下というラフさだった。

わたしが将吾さんに「提案」して以来、ずっと「初心に返って」よそよそしい関係になっていたので、妙に気まずい。
わたしは思わず、後ずさりする。

「逃げるな……彩乃」

将吾さんの手が伸びてきた。
肩をつかまれ、ぐいっ、と引き寄せられる。

次の瞬間には、もう……将吾さんの腕の中にいた。

< 175 / 507 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop