政略結婚はせつない恋の予感⁉︎

扉を開けると、将吾さんがベッドでノートPCを開いて仕事をしていた。ブルーライトをカットする眼鏡をかけていて、仕事モードでちょっと怖い雰囲気だった。

わたしに気づいた将吾さんが、目を見開く。
わたしが来るとは思わなかった顔だ。

急に怖気づいたわたしは先刻(さっき)までの威勢の良さはどっかへ行って、こっぱみじんこになってしまった。まるで、悪さをして叱られた幼稚園児のように立ち竦んでしまう。

……やっぱり、戻ろう。

(きびす)を返したそのとき……

「彩乃」

将吾さんが膝の上のノートPCをパタンと閉じた。ブルーライトカットの眼鏡も外した。


「……こっちにおいで」

< 222 / 507 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop