あの日の涙。
そしてここは…図書室。


さっきのは…夢??


「すっすいませんでした…」


私は深く頭を下げて逃げようとした…ら。


葛西くんが私の腕を掴んで、動きを止めた。


「泣いてんの…?」


葛西君は困った顔で私を覗き込む。


え、嘘…?私泣いてるの?


目を擦ると、確かに涙で手が濡れた。


ヤダ…。どうしよう。


私は戸惑って、腕を振り払ってから走って図書室から出た。
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