夢現物語
序章
『きっと、いつか、僕とまた会おうね。』

あれは、いつの事だっただろうか。
幸せと言うものは、儚いものだ。

嘆けど、今では、もう、遅い。
記憶は、消せない。

この世界の、何を美しく思えば我が心は救われるか。

少しの幸せさえ、我が前から消えてしまうのに。

嗚呼。

貴方さえ、いるならば、もう、私は何も望まないのに。

もし、貴方が我が手に残るならば、それ以外、全てを失っても、構わないのに。

それさえ、叶わない。

叶えられない。
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