イケメン部 〜第1巻〜
「……部長、やっぱりダメですよ」


「ん?何が?」



部室に向かいながら歩く佐々木に澪和はポツリと言った。

佐々木はチョコレートを頬張りながら、澪和に笑顔を向ける。



「私、部長の彼女にはなれないです」



俯きながら澪和は言う。

佐々木は少し考えるようなフリをして、



「わぁっ!!!」



いきなり澪和の頭を撫でてきた。



「悪いけど僕、付き合ったら一途だから。澪和ちゃん以外の事考えれないんだよね♪」


「そーゆー意味じゃなくて…」


「だからさ」



佐々木の足が止まる。

釣られて澪和も足を止める。



「別れるつもりは一切ない」



真剣な眼差し。

< 105 / 130 >

この作品をシェア

pagetop