イケメン部 〜第1巻〜
捌の章

其ノ壱

澪和と佐々木の関係が戻った。

いつも通り、変わらない生活ーーー





午後3時。

扇風機の羽の音が響く伝統部部室。



「あーつーいー」



佐々木はアイスティーを飲みながら伸びをした。



「夕時ですし、もうすぐ暑さも引きますよ」



袴を畳みながら城津が微笑む。



「そんなことより部長。次の部長は誰になるか決めてあるんですか?」



ぐだーっとしながら話し合う2人に向かって御影が問いかける。



「んー、まぁね。もう僕も明日でみんなとバイバイかぁ〜。寂しくなるね、ね、永利くん?♡」


「はっ!?なんで俺なんすか!」



明日は佐々木の最後の大会の日だ。

部屋の隅には明日の持ち物が一式用意されていた。

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