イケメン部 〜第1巻〜

其ノ弍

教室に着いた零和は何時もと何も変わらないクラスの雰囲気に少しだけ心を落ち着かせた。




…そうだよね、まさか西条先輩がそんな事件に巻き込まれるなんてこと、ないよね…




そう思っていた矢先、



「なぁ、そういえばさ、今朝のニュース見た?」



クラスメイトが急にその話題を出してきた。

皆の反応は、見た人見てない人でバラバラだったが、零和だけは何も答えなかった。




……やっぱり見たんだ…




見たというならその話題を持ち掛けても仕方がない。






結局その日、零和のクラスで二度とその話題が挙がることはなかった。
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