Past Life 〜生まれ変わりだとしても〜
一人で考え込む博紀。
それを見ていた先生が、ふと隣の席へと座り、続けて口を開いた。

「この小説、どこが好き?僕はヒロインが先生に恋をしてることに気づくシーンだな。あそこでグッと引き込まれるよね。」

楽しそうに話す山本先生。
博紀は時々見える白い歯にグッと引き込まれる博紀。

気づけばいつの間にか心の鍵が外れ、山本先生と例の小説について話し込んでしまっていた。
よく読む小説だからという理由もあるのだろうが、それ以上に話し慣れているように感じた。
< 23 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop