御曹司と婚前同居、はじめます
「美和、こっちに来て手伝ってくれ」
パソコン画面を前にして、椅子に腰掛けている瑛真の横に立つ。
「立ったままじゃ仕事にならないな」
何を思ったのか、私の腰に手を回して強引に右膝の上に座らせた。
「ちょ、ちょっと!?」
「座らないと作業にならない」
「だったら椅子を持ってくるよ!」
「この部屋に簡易的な椅子など置いていない」
「だからって、これじゃ余計に仕事にならないでしょ!?」
耳元におかしそうにクスクスと笑う吐息がかかった。
「いいから言われた通りにして」
すっと表情を引き締めて手にしていた書類に視線を戻した。
どうやら本気でこの体勢のまま仕事をしようとしているらしい。
いやいやおかしいでしょ!?
「ねえ、この体勢地味に腰が痛くなるんだけど」
「もう少し深く腰掛けたらどうだ? ここにこの文を打ち込んでくれ」
言われた通りタイピングをする。だけどやっぱりこの体勢は無理がある。
「もう、ふざけないでよ。それにこれ以上深く腰掛けたらキーボードに手が届かないでしょ?」
「それならもう少しこっちへ移動したらどうだ?」
右膝にだけ乗っていたお尻を両膝へと持っていかれる。
「ちょっ……!?」
こんなところ誰かに見られでもしたら――
そう思った矢先、扉をコンコン、とノックする音が響いた。
パソコン画面を前にして、椅子に腰掛けている瑛真の横に立つ。
「立ったままじゃ仕事にならないな」
何を思ったのか、私の腰に手を回して強引に右膝の上に座らせた。
「ちょ、ちょっと!?」
「座らないと作業にならない」
「だったら椅子を持ってくるよ!」
「この部屋に簡易的な椅子など置いていない」
「だからって、これじゃ余計に仕事にならないでしょ!?」
耳元におかしそうにクスクスと笑う吐息がかかった。
「いいから言われた通りにして」
すっと表情を引き締めて手にしていた書類に視線を戻した。
どうやら本気でこの体勢のまま仕事をしようとしているらしい。
いやいやおかしいでしょ!?
「ねえ、この体勢地味に腰が痛くなるんだけど」
「もう少し深く腰掛けたらどうだ? ここにこの文を打ち込んでくれ」
言われた通りタイピングをする。だけどやっぱりこの体勢は無理がある。
「もう、ふざけないでよ。それにこれ以上深く腰掛けたらキーボードに手が届かないでしょ?」
「それならもう少しこっちへ移動したらどうだ?」
右膝にだけ乗っていたお尻を両膝へと持っていかれる。
「ちょっ……!?」
こんなところ誰かに見られでもしたら――
そう思った矢先、扉をコンコン、とノックする音が響いた。