何度でも恋に落ちる
「よし、じゃあ今から買いに行こう。水着と浮き輪」

「え?ちょっと…翼!?」



翼は千夏の腕を引っ張るようにして歩き出す。



そのまま翼に引きずられて歩いていると、駅ビルに着いた2人。



千夏は水着を販売してあるショップを見つけると、店内に入っていった。




「そうだ、翼。翼はどんな水着が好き?」

「え?俺!?」



何故か赤くなっている翼の手を繋いで、翼を店内に連れ込む千夏。


翼は俯いている。




「なんでそんなに照れてるのよ。水着は下着じゃないんだよ?」

「そうだけどさ…」



照れている翼を気にする事なく、千夏は色々な水着を体に合わせている。




「どう?似合う?」

「…うっ…。うん、似合うんじゃないかな」

「『うっ…』て何よ。本当は似合わないと思ってるんでしょ!?」



千夏は口を尖らせながら別の水着を合わせる。




「じゃあこれは?」

「ぐっ……。似合うよ」

「もう!さっきから何なのよ!!『うっ』とか『ぐっ』とか!!やっぱり私、水着いらない!」



フンッとそっぽを向き店から出ようとする千夏の手を引っ張る翼。




「ちー、ごめんね。似合わないんじゃなくて、可愛過ぎて動揺しただけだよ」


「…本当に?」


「うん。俺は嘘つかないよ。…それよりちー、露出多い水着はやめない?」


「なんで?」


「…海行ったらちーの事、ずっと見張ってなきゃいけなくなるだろ」



照れ隠しをするかのように頭を掻く翼を見た千夏は、嬉しそうに微笑むと翼の手をギュッと握り締めた。
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