好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。

梅味のポテチを棚に戻して、チョコビスケットを俺の腕に託す舞。



さっさと買ってこい、ってことか。


仕方ない、さっさとやろう。舞を怒らせたら面倒だ。




その場で待つように言った俺は、速攻でレジへ向かう。


途中にあったアイスコーナーで、あいつの好きなバニラアイスも買っておいた。



「はい、これ」

「え、いいのっ？」


買ったアイスを差し出せば、さっきとは打って変わって顔を綻ばせる舞。


あ、可愛い。とか思ったことは気のせいにしておこう。




「買い物付き合ってくれたから。それにまぁ、俺優しいし？」

「仕方ない。たまには認めてあげるよ」


へへっ、と舞は笑う。



ドクン、と胸が鳴ってしまった。