イジワル男子の甘い声


「俺がもう歌わないかもってだけでそんな顔してたんじゃねーだろ」


「っ、」


どうして。
あの柏場が私のことにそこまで詮索してくるんだろうか。食べ物にも人にも興味ない人なはずなのに。


「パパに始めて反抗したの。学校を無断で休んじゃった。だから…もう嫌われたかもしれないって」


こんな話を柏場にしてるのだっておかしいのはわかっている。だけど、結局最初から私は柏場を頼ってばかりだ。だから尚更止められない。


「私のこと…もう大事じゃないのかも」


パパには今、確実に、私よりも大切な人がいる。想像もしたくないけれど。


「……」


「まぁ、だからその…柏場のいう気持ち悪い顔になってました」


「不快にさせてすみませんでした」と頭を下げて謝ると、


っ?!


急に両頬が持ち上げられて、目の前には綺麗な顔がアップになって現れた。


「わかんねーけど」


「へ?」


いつもつり上がってる柏場の眉毛と目が今は少しだけ垂れてる気がした。


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