恋がこんなにも私を変えるなんて

アンコンへの第一歩

ドレミファソラシドー
どこからか聞こえてくるトランペットの音、まっすぐで力強いこの音はきっと、奏太だろうな、3年生が引退して
トランペットパートのパートリーダーは奏太が、1stは奏太が譲ってくれて
私が受け持っている、優しいんだね奏太は!
「あ〜、今日も奏太の音綺麗だったなぁ〜、うらやましー」
そんなことを言っていたら後ろから
「おーい、アンコンの楽譜配るってよー」ヤバイ、奏太だ!と思ってしまって慌ててしまって、「はーい、いみゃ行きまーす」と言ってしまった。
あーやっちゃった。
笑うかな?奏太・・・•
ブハッ!
今もしかして吹き出した!?
恥ずかしすぎて顔が赤くなりながら
「笑うなー奏太!!」
ごめんごめん、早く音楽室行くぞ、と言って奏太の姿は見えなくなった。
はぁー、やっちゃったよねこれ、
「あっそうだアンコンの楽譜!」
早く行かなきゃと思った私は、急いで音楽室に向かった。

「金管2年みんないるなー」と
顧問の相川先生が確認している。
いよいよ最期のアンコン!
頑張ろう!全国行くぞー!と私は心の中で言っていた。
「それでは、今年の金管8重奏の編成は
トランペットFirst、second
ホルンFirst、second
トロンボーンFirst、second
ユーホ、チューバは各一人ずつだ」
と言った。そのあと先生は続けて
「肝心の曲名だが、今回は被りを無くすために、「青春はいつだって前を向く」にした。この曲は前向きでとってもいい歌だ、アンコン頑張ってな!」
「「「はい!」」」


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