この幼なじみ要注意。



***


数十分して朝ごはんをテーブルに並べている時、ガチャッとリビングの扉が開いた。


「あ、早いね……って服は!?」


知紘の方に視線を向けると、濡れたタオルで髪を拭きながら、上半身裸の状態で登場。

な、なぜこいつは服を着てこない!?


「あー、暑いから」

「そ、そんな姿で歩き回らないで!」


そんな格好でうろうろされたらこっちの身がもたないっての!


「別にここ僕の家だし?」


うっ、確かにそれはそうだけども。



「ふっ、なに恥ずかしがってるの?」


意地悪そうな笑みを浮かべて、徐々にわたしとの距離を詰めてくる。


「ちょっ、やだっ……!」


ポタポタと知紘の髪から落ちる雫が冷たい。

少し上を見上げると、髪が濡れているせいか、いつもより色っぽく見える知紘。


「……美依の上目遣いって反則だよね」

頬に知紘の手が触れる。
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