この幼なじみ要注意。
爽やか王子の青井くん。




今日も相変わらずお寝坊の知紘が全然起きてくれなくて、遅刻ギリギリの朝。

ガラガラッと教室の前の扉を開けて入ると先生はまだいなくて一安心。


「ほら、知紘。早く席着くよ!」


まだ眠そうで頭が働いていない知紘の身体を押しながら席に連れて行こうとした時。


「おはよ、美依ちゃん。毎朝大変だね」


扉からいちばん近い席。つまり廊下側のいちばん前の席に座る青井くんがいつものように挨拶をしてくれた。


いま挨拶してくれたのが青井柊(あおい しゅう)くん。

番号順だとトップバッターだからいつもその席から挨拶をしてくれる。


「あっ、おはよ青井くん」


いつ見ても青井くんはわたしにとっても爽やかな笑顔を向けてくれる。


まさに王子様的オーラを醸し出している。

< 54 / 317 >

この作品をシェア

pagetop