たったひとつの愛を君に



待っている間に母は私に

「紹介状書いてもらったらすぐ行こうね。それまで耐えられる?」

そう心配そうに聞いてきた。

「うん、大丈夫。」

そう答えるしかなかった。

本当は今すぐにでも病院へ行って

私は本当に病気なのか、知りたくて仕方がなかった。

痛みに耐えるのも辛かった。

でも母に心配かけたくなかった。

だから私は笑顔を作る。大丈夫。

そう何度も言い聞かせた。


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