たったひとつの愛を君に
名前を呼ばれ、病室へ入ると
優しそうな少し年配の男の医師が迎えてくれた。
母と共に症状を説明すると、医師は
「他の病気の可能性があるかもしれないから、検査をしましょう。まだ若いし、痛みが出てから短期間なのでこの病気だと決めつけるには早いです。」
そう言った。
まだ確定出来ないのか…。
その辛さはあったけれど、医師の言い方が優しかったことと
他の病気かもしれない、そうしたら治るかもしれない
そういう希望が見えて私は耐えられそうな気がした。