星空を見上げて

私だったら彼にあんな顔をさせないのにな
私じゃダメかな?彼女の代わりでもいい彼の傍にいたい
そんなことを考えていると

「香織ちゃん元気ー?」と草摩さんに声をかけられた
彼なら話してくれるかな?私は思い切って草摩さんに聞いてみた

「あの聞きたいことがあるんですけど」

「ひょっとして涼太のこと?」

「どうして分ったんですか?」

「香織ちゃんを見てたら分るよ、いつも涼太のこと見てるからね」
私はカッと顔が赤くなった

「で聞きたい事って?」

「あの日下部さん彼女と別れたって聞いて」

そう言うと草摩さんの顔が一瞬曇った

「ひょっとして告白するつもり?」

「ダメですか?」

「ダメじゃないけど多分振られると思うよ
アイツ別れた今でも彼女のことが好きだから」

「どうして別れたんですか?」

「キライで別れたんじゃないんだよ、ここまでの間に色々あってね」

「キライじゃないのにどうして別れたんですか
日下部さんにあんな顔させるなんて彼女酷いじゃないですか!」

そう言うと草摩さんは寂しそうな顔をした
そして

「彼女は悪くない、誰も悪くないんだ
ただ色々なことが一度におきて結果こうなってしまったんだ」

まるで何もかも知っているような口ぶりだった


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