星空を見上げて
後日談①

日常


朝、会社に出掛けていく彼を見送ると
いつものように掃除をしながら洗濯機をまわす
9日も部屋をあけていたので今日の掃除は念入りにする

無事家に着いたことと婚約したことを絵里さんに報告すると
「今度会うのは結婚式かな」なんてからかわれ、赤面
私は1人っ子だったのでお姉さんが出来てすごく嬉しい
近くご両親に会いにいくことを告げ、会話を終わらせた

そして伯父にも電話
数回のコールのあと伯父が出た

『もしもし葵ちゃんか?』

「はい、その節はありがとうございました」

『気にしないで、それよりどうした?』

私は記憶が戻ったこと
そして圭介さんと婚約したことを告げるととても喜んでくれた

「それから伯父さんにお願いがあるんです
実は日下部さんの部屋に私の荷物が置いてあるんですけど
しばらく伯父さんの家で預かってもらえないでしょうか?」

『ウチは構わないよ、取りに来るのはいつでもいいからね』

「連絡が遅くなってごめんなさい」

『大丈夫だよ、届いたらちゃんと預かっておくから』

「それじゃあまた電話しますね」

そう言って電話を終えると洗濯は終わっていた
洗濯ものをしまい、時計を見るとそろそろお昼だった

簡単に昼食を済ませたあとは
コーヒーを飲みながら読みかけの本の続きを読む
私の好きな時間だ
部屋の中はページをめくる音だけが聴こえた


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