何度でも

side理沙





 ✽


_______期末考査当日の朝。



「今日はついに期末考査ね」


「本当だね。美華子ちゃんなら絶対大丈夫よ!(笑)」


スゴく機嫌のいい美桜。


ニコニコっと笑っている。


「………だろうね。だってアンタが教えたんだもん」

「私らも頑張らなきゃね!」


おかしい。

こうゆうときは絶対何かある。


あ、もしかして。


「………………アンタ、熱あるでしょ」

「へ!!?なんのこと!!?あ!ちょっと…………」


熱っ!おでこに手を当てると案の定熱かった。


「はぁ………………見てて痛々しい。バレないように笑顔作るのはアンタのクセだったよね」

そういえば小学生の頃だって、劇の主役を任され、当日の劇終了後、倒れたことあったよね。

劇に支障だしたくなかったからって、無理に取り繕って隠すんだから。

中学のときもそうだった。

颯真くんと離れて結構立つけど大丈夫?って聞いたとき、笑顔で大丈夫!!って言ったのに、たまに目を赤く腫れさせて登校してきたりとかあったよね。


自分の気持ちを押し殺そうとするんだから…………。


目が離せないったら、ありゃしない。


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