春になったら君に会いたい
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森田冬くんへ

おはよう、冬くん。
冬くんがこれを読んでるってことは、私はもうこの世にいないんだね、なんて始まり方はちょっとベタすぎるかな。

でも、そっか、私死んじゃったのか。なんか変な感じ。
これを書いてる私は今まだ生きてるのにね。

さて、まずは謝らせてください。
約束、守れなくてごめんなさい。

冬くんは気にすんなって言ってくれるかもしれないけど、私は気にします。それくらい私にとっては大事な約束だったんだもん。冬くんにとってもそうだったらいいなと思いつつ、冬くんがそれほど気にしてなければ、むしろ救いなのかもしれないとも思っちゃう私がいます。……まあでも、冬くんは大事に思ってくれてるって確信もあるんだけどね。

だって、冬くんだから。


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