HEROに花束を(完)

わたしはぶらぶらと店々の間を歩いた。


公園に差し掛かると、桜の木々が優しく笑いかけているように見えて、わたしは糸に引かれるように歩いて行った。


桜は小さい頃から一番好きな花の種類だった。


そんな時、揺れ動く桜の花々に包まれるように二人の親子が歩いてきた。


いつの日かのわたしとあの人とを重ねて、少しだけ胸がきゅっと音を立てた時。


「えっ…。」


天から地に落とされたような衝撃を受けた。


なぜなら、そこにいたのは…
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