社会更生ディスカッション
「モニターで投票者が見るということは大事なのは結果ではなく過程であったこと……。
いや、それだけじゃない。
そもそも俺は見られていようが、負けていただろうな。
それ以前の問題……か」
静かにつぶやくと、手をだらりと力なく下げた。
そして村田義彦は俺の前にやって来た。
「おめでとう、朝井くん。
まさかキミが勝つとは思ってもいなかったよ。
約束通りキミは次の議論に進んでもらおう」
そう言い終えると、瑛人のことを見る。
彼が表情を崩すことは無かった。
「本当に残念だよ」
するとアナウンスが鳴った。
「村田瑛人には罰ゲームが下ります」
「罰ゲーム?」
俺は小さくつぶやいた。
これは村田義彦が俺を排除するために行ったゲームだ。
俺の対戦相手として実の息子を使ったのも勝てると思っていたからだろう。