裏生徒会部+


どうしてこんな状況になっているのか。

そして、口が柊也の肩に当たってしまっている程、密着した状態のせいで鼓動は早くなる。

こんなにドキドキしているのに、安心するような落ち着くような…

そんな矛盾した感覚に浸っているのも束の間。

頭にあった手の感覚はなくなり、そっと柊也は離れた。

そして、2人の方を向く。


「バレてはないみたいだな。急に引っ張って悪い」

「えっ…うん」

「どこか痛くなってたりしないか?」

「大丈夫…だよ」


どうやら私が水槽に目を向けている時に、凪さんが振り返ったらしく、柊也はとっさに顔を背け、私の顔も隠すためにあのような状況になったみたいだ。

理由はわかったものの、まだドキドキと心臓の音が聞こえる。

だけど、もう少しあのままいたかったな………って何考えてるの私っ…!!


「どうした?」

「なっ、なんでもない!大丈夫、行こう!」


水族館を楽しんだり、柊也を意識したりしている場合じゃない。

今は今やるべきことに集中しなきゃ。

相手はいつきくんと凪さんだもんね。

折角ここまで見つからずにいっているんだから、あと少しのところで見つかって、問い詰められて、終わり…

なんてことにはなりたくない。


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