太陽の光
「それに、T校もし落ちたら、ソフトできなくなります」
「私立はソフトがない高校を選ぶからか」
私は下を向きながら頷いた。
「でもな、築山。就職した時にな、高校の名前を履歴書に書く。な?
そして、誰を採用しようかな〜って思われた時、絶対とは言わないが、もしかすると高校を比べられるかもしれない。
その時、成績が良い高校を選ばれる可能性は高い」
木岡先生は、いつもこの話をする。
「ソフトで、高校を選んじゃダメだ」
そして、最後にいつも、こう言う。
私は押しに弱い。
特に説得力があり、信頼できる人から言われると尚更。
先生は、グローブとボールを袋に入れながら、こっちへ歩いて来る。
「まだ9月だ。模試とかで判定が悪かったんだろう」
うっ………
か、顔に書いてますか。
「図星か(笑)」
先生は苦笑いして、でも、ヤバイと思ったのか、目を少し泳がせた。
「これから、まだまだ時間はある。しんどくなったら、いつでも相手してやるから辛抱強く頑張りな」
私は、先生の説得力にいつのまにか納得していた。