ミンジュンが私を溺愛すぎる件



ミンジュンと詠美は、搭乗口に入って行く皆を見送った。
詠美は胸の奥から涙がこみ上げる。
ミンジュンはそんな詠美の肩を抱き寄せた。

空港から外へ出ると、白い雪が降っている。
関東地方に押し寄せた大寒波は、ミンジュンと詠美の上に雪を降らせた。


「詠美、知ってる?
韓国では、初雪の降る日は特別な日だって。

初雪に出逢った人と結ばれるとか、初雪にデートした恋人達は幸せになれるとか。

若い頃はくだらないって思ってたけど、今、なんかワクワクしてる。

東京で今日は初雪だよな?

あ~、やっぱり俺達は、何があっても結ばれる運命なんだ~」


詠美のセンチメンタルな気分はあっという間に吹き飛んだ。
ミンジュンと一緒に両手を広げて、舞い落ちる雪を全身で受け止める。

可笑しくて何度も笑った。
ミンジュンとの日々は、詠美にたくさんの幸せをもたらしてくれる。



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