【BL】好きになってよ。



「好きだから、邪魔しちゃった。
小野瀬くんに、とられたくなくて。」



なんで、大野さんが僕を好きになったんだろう。


なんで、しんちゃんにとられると思ったんだろう。




「最初は、ただほかの男子と違って優しい雰囲気だなって思っただけだった。

でも、優しいところ、たくさん見えて。
一緒に出かけた時も、学校で話してたときも。

好きだなって思った。」



目を、真剣な大野さんの瞳からそらすことが出来ない。



「え......と、告白とかあんまりされたことないからすぐに反応出来なくてごめんね。


あと、告白のこと。

ごめんなさい。
僕はまだ、何があっても、しんちゃんを忘れられないんだ。


しんちゃんを好きでいることを、やめられないんだ。」


「...うん。」



言葉が、重い。


伝えようと思って口に出す言葉ほど、重くなる。



「ありがとう。返事してくれて。

ひどいことしてごめんね。」


「ううん、僕だってあの時しんちゃんにすぐ返事できてたら、こんなことになってなかった。」



「...もう、大丈夫そう?」



僕の顔を少し見つめてから大野さんはそう呟いた。



「?」


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