【BL】好きになってよ。



「よし、チャイム鳴った!!」


「そんなに喜ばないでよ~、悲しくなっちゃうじゃ~ん」


「はいはい、すまんすまん」



...三井、謝る気ないでしょ!


そう言おうとしたけど、担任の先生が話し始めようとしてたからやめとこう。



三井なら多分わかってると思うけど、僕がしんちゃんと何かある度に三井が気にかけてくれて本当に嬉しかったから、三井に伝えられたんだ。


他の人だったら、引かれるかもしれないってあんまり言いたくならないんだろうけど、三井になら言えたんだよ。


いつか僕も三井の力になってあげたいとは思っているけど、多分そんな日は来ないと思う。


でも、本当に三井が助けを必要とした時は、絶対に助けるって心に決めてるんだ。


しんちゃんも、けいちゃんも、三井も、僕の大切な人。大野さんだって。

みんな、僕の周りにいてくれて、僕を笑顔にしてくれた。


自分の大切な人は、大切にしなくちゃ。




「おい、一時間目の教室行くぞ。
つか、このプリントムズくなかったか?」



SHRが終わって、三井がプリントを見せてくる。



「............うん?」


「お前...もしかして、」


「..................忘れてたぁぁぁ!!

三井様お願いです見せてください!すぐに返します!!」


「頑張れよ」


「ちょ、ちょっと、三井、見せて!!」


「やなこった」


「三井ぃぃぃ」


「うるせぇ」



...こういう時の三井はひどかったりする。



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