俺様社長にハートを撃ち抜かれました
それから、春香さんの分の訳が終わると、こんどは風葉さんの分も手伝うことになって、こっちは韓国語だった。
禅は電話したり、資料の確認をしたりで忙しそうだったから、勝手にやる。
春香さんは韓国語は分からないみたいで、私たちが訳した文が変じゃないかのチェックをすることになった。
途中で交代しながらご飯を食べて、全部終わったのは夜の9時だった。
「「お、終わった〜」」
最後の1枚が終わった時、春香さんと2人声を揃えて言った。
流石に、この量は疲れた。
いつも禅が私にやらせていたのは、ほんの1部だった事を知った。
確かに、毎日この量だったら、家事が出来なくなっちゃうけど…
もう少し任せてくれてもいいのに…
私がそう思っていると、禅も終わったらしい。
「おつかれ。今日はありがとな…助かった。」
「私でよければいつでも!」
2人で話していると、横から春香さんと風葉さんがニヤニヤしながら見てくる。
「こんな、優しい社長初めて見ました!」
「やっぱり、愛ですね!」
風葉さん、春香さんの順でそう言う。