お願いだから、好きだと言って!!



「絃〜!見てこれ!」



「あ、瞳おはよう。朝からテンション高いけど、どうしたの?」



週初めの月曜日。



誰もが憂鬱になるそんな朝に、スキップをしながら私の元へとやってきた瞳。



「って、絃はテンション低すぎよ。ほらほら、これ見てよ!」



私と瞳とのテンションの差に少し触れながらもサラリと流し、カバンの中から何やら1枚のチラシを出てきた。



「えっと……お料理教室?」



「そう!来週の土曜日なんだけど、行ってみない?」



やけに乗り気の瞳。



でも、瞳って元々料理上手じゃなかったっけ?



「瞳、料理できるじゃん。それに、お料理教室って主婦ばっかりのイメージ」



そう、子どもが幼稚園に行っている間にママ友たちと仲良く行っている、そんなイメージが私の中にはある。



「もう、絃ってば古臭いわね」



「ふ、古……」



まさか、そこまで言われてしまうとは。



しかも、笑うわけでもなく真面目に返されてしまったものだから、私の心に大きいダメージが……


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