お願いだから、好きだと言って!!



「それに、上目遣いをするのよ。こんな感じで」



うるっとした目で私を見つめる瞳に、思わずドキッとしてしまう。



これが瞳のモテる秘密か。



いや、まず元がいいんだよね?



色気があって、とても美人。



ひと目見るだけで、惹かれてしまうその魅力に到底私にはかなわない。



「次は絃の番よ。ほら、こうやって下から見上げるの」



「こ、こう?」



「……ぷっ」



「なんで笑うの!」



「だって…そんな顎引いて見上げてたら逆にホラーだわ」



「なっ」



が、頑張ったのに、ホラーだなんて。



下から見上げるってどういう事よ!



それから、瞳に細かい指導を受けて、なんとか瞳から合格をもらった。



顔はあまり動かさず、斜め上を見上げる感じ。



真下から見上げるより、斜めの方がより可愛くなるんだとか……


< 36 / 260 >

この作品をシェア

pagetop