女人天国
「ん?貸してみ」

ゆうきは由良のシャーペンを受取り、さらさらとノートに答えを書きこんだ。

「あ、ありがとう」

完璧に解かれている上、どの公式を当てはめただとか詳しい解説付き。

「どういたしまして。あ、そうそう。今日は由良にあるお願いがあって来たんだ」

「何?」


「修学旅行の部屋、一緒にならない?」


そう。一ヵ月後の七月に控える修学旅行。

場所は沖縄。

そして季節は夏!!

修学旅行の部屋割りに特に制限はない。

とにかく二人一組になればいいのだ。

もちろんこの機会をゆうきが逃すはずもなく、今に至る。



< 46 / 109 >

この作品をシェア

pagetop