君はガーディアン ―敬語男子と♪ドキドキ同居生活―
「俺もです」

 ふいに、征治さんの声がした。

「へっ?!」

 私は、驚いて腕に抱いていた征治さんを改めて見た。
 征治さんの変身も解けていた。
 ……そして、征治さんの体のどこにも、傷はおろか出血した様子も無かった。

「あー、二人とも、盛り上がってるところ申し訳ないんだけど、ちょっといいかな?」

 口を挟む隙をずっとうかがっていた様子の礼門に声をかけられた。

 私は、恥ずかしくなり、あわてて征治さんから離れようとしたけれど、逆に征治さんに腕を掴まれ、抱き寄せられた。

「若、すみません、後少しだけ」

 ぎゅっと、征治さんに抱きしめられた私は、パニック状態で、手足をばたつかせた。

「征治ー、いい度胸してんなあ、弟の目の前で、とか。姉さんをはーなーせッ!!」

 礼門の声がして、私は征治さんから引き剥がされたのだった。

「……締りのない顔しやがって、征治、本家に行くぞ、すぐ支度を」
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