君の秘密を聞かせてよ。

今日から君が

それから日々が過ぎていくのは早くて、あっという間に体育祭の時期となった。
クラスではそれぞれの出場種目を決めている。


運動は得意じゃないからなぁ。簡単な種目になれるといいんだけど、、、。





「はーい。次は綱引きねー」





クラス委員の山中さん中心に次々と決まっていく。
私というと、なかなかやりたい種目を言い出せなくて結局まだ決まっていない。






「はい。次リレー」

「リレーは嫌だよねー」

「だよな〜めんどくせぇ」





みんなやりたくないんだ。リレーなんて目立つもの、私だってやりたくない。





「このリレーはクラス対抗で、選抜リレーとは違います。誰かやりたい人ー?」





誰も手をあげない、、、。そうだよね、やりたくないんだもん。
だが、次の瞬間信じられない一言が。







「清水さんはー?」

「え、、、?」

「あー清水さん確かにまだ何も決まってないじゃん」

「えーじゃあ清水さんでいいんじゃなーい?」






う、嘘っ私!?私走るのすごく遅いし!
"やりたくない”それが言えない。

我ながら情けなすぎて泣きたくなってくる。







「清水さん?いいですか?」

「えっあ、、、」

「清水やろうぜ」

「私走るの苦手で、、、」

「そんなのこれから練習すればいいだろー」

「でもっ!」






クラスから向けられる目。「早くしろよ」という目。
ここで私がやると言えばすんなり事は進むだろう。
だけどそれでいいのかな?
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