2度目のFirst Love
「今日の朝練はどうだった?」

「ま、いつもどう__」

「バッチリだったから! この調子でインターハイも優勝でしょ!」



愛が勢いよくうーちゃんの声を遮った。


恭平は爆笑してる。



「気がはえー!!」

「笑ってる場合か! そんくらい気合い入れて頑張れよ!!」



愛がバシッと恭平の背中を叩いた。


咳き込む恭平を見て笑ってしまった。


漫才みたい。



「みんなが試合してるところ見てみたいな」

「観においでよ! 公式じゃなくても、練習試合とかもたまにやってるし、ある時あたし誘うよ!」

「うん! ありがとう」

「心ちゃんが観に来てくれたら部員も頑張れるよ」



恭平はサラッと嬉しい事を言ってくれる。


流石は女兄妹がいるだけあるなと思う。



「うーちゃんも頑張れる? 邪魔じゃない?」

「邪魔とか思った事ない」



クシャッと頭を撫でられた。



「マジで2人付き合っちゃえばいいと思うんだけど」

「俺もそー思う」

「あはは、うーちゃんとはそんなんじゃないんだってば。 ね?」

「ん」



私とうーちゃんの距離感はごくごく普通の距離感だと思ってた。


けど、愛たちからは側から見れば付き合ってる様に見えると言われた。


辛い時に側に居てくれたのがうーちゃんだった。


その時の名残が消えないのか、今でもつい甘えてしまう。


うーちゃんが嫌な顔をしないから尚更のこと。





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