もし明日、この世界が終わると言うのなら。

ごめんね。

綾乃と祐希先輩と別れると、全速力で帰宅した。


家に着いてから、自室にこもって俺は泣いた。今まで我慢してきたこと、綾乃の前では言えなかったこと、すべてを吐き出した。



「なんでっ…俺なの…サッカーだってほんとは続けたかった…怪我なんてなければっ…」


綾乃は言ってくれた。

「和輝と一緒に頑張りたいって入ったから、和輝がやめたら、私がマネージャー続ける理由がなくなった」


でもさ、それって俺がお前の夢、奪ったってことだろ。


「そんなことすんなよっ…俺だけがつらいならいいのに…なんでお前までっ…」


俺なんかより祐希先輩のほうがいいだろ…


そんなことを考えていると、あっという間に時間が過ぎていた。

「帰ってきたのが6時だから、3時間もたってたのか」

時計の針は、21時を指していた。
< 62 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop