この愛、スイーツ以上
大平さんはいつも気が利いて頼りになる。許可書のフォーマットに私の名前や理由などを入力してプリントアウトまでしてくれた。

それを持って石田課長に印を押してもらう。

大平さんに再度お礼を伝えて、エレベーターに行くと後ろから肩を掴まれる。振り返ると掴んだ人は黒いビジネスカバンにちゃんとスーツの上着を着た大平さんだった。


「吉川さん、俺も下に行くから一緒に行こう」

「はい。大平さん、これから外出ですか? すみません、忙しいときにお願いしてしまって」

「ううん、待ち合わせ時間には余裕があるから大丈夫。だから、気にしないでよ。それより副社長室には慣れた?」

「なんとか。でもまだまだな部分もあって、日々頑張っています」


思わず握りこぶしをして、頑張りをアピールする私に大平さんは優しく笑う。

久しぶりに話して、優しい笑顔を見ると心の中が暖かくなる。やっぱり付き合うなら大平さんのようにすべてを包み込んでくれるような優しい人がいいな。

副社長のようにハラハラドキドキさせられてばかりいる人だと疲れて、心が休まらなくなりそうだもの。
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