優等生、中川君。




「正人…辞めっ…」


バンッ


「ああ?」


バコッ


「辞め…っ」



「……なら、服脱げよ」

「は」


「一発ヤらせろ。」


「…嫌。」


バンッ


「ああ!?死ぬまで殴られてえのか!?」


「…嫌。」


「ヤらせろよ!早く脱げ!」


「……」


バンッ


「聞こえねぇのか?」


足で、顔を押される。


痛い…痛いよ、正人




「………」


「おい。」


グリッと顔を足で揺らされる。



「嫌っ」


「ああ?」


「嫌っ!!!!」






ピンポーン…


「正人~?ゆりだよー?開けてー。」



「……ゆり?」



正人が、チャイムに気付いて動きを止める。


今のうちだと、急いで立った。



「あっ…」


しまった、と言うように、あたしの方を向く。





「…さよなら」




バタン



ダッダッダッダッ


急いで階段を降りる。



「え?」



途中で、女の人があたしに気付いたけれど、あたしは無視して家を出た。







早く、あなたに会いたい。



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