優等生、中川君。





───────…


ゆかりが、用事があると教室を出て行った。


あとちょっとで1限目なのに…。




そう思いながら、席に着く。



右を向くと、やっぱり本を読んでいる中川君。



「中川君、おはよう」



あたしが言うと、本から目線をあたしに向け


「…おはよう」

と言い、また本に目線を戻した。




「いつも本ばっかりだね、おもしろい?」


「おもしろいよ。」



やっぱり、本を見ながら言う。


あたしは机に寝そべりながら、中川君を見る。


「……………」


「……………」



ちっとも反応しないや。

本はあなたにとって、宝物なんだろうね。




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