完璧幼馴染の仮面が崩れるとき


さっきのことでいっぱいいっぱいだったけど、なんとかファーストミールを配り終え、休憩室に入ると、先に結花がいた


「はぁ~疲れたぁ~
茉莉花ちょっと遅かったね、なんかあった?」


「い、いや...?
なんかあった...かもしれない。」


「え、なにその意味深発言」



興味深々の結花にさっき貰った名刺を見せると結花の目がキラキラと輝き始めた


「えぇ~!!やばいんだけど!?
fleur beauteの専務、秋月 潤さんじゃない!
なにこれ!?秋月さん乗ってるの?!
全然気が付かなかった~」


「そりゃ、結花の持ち場からは見えないよ。
.....っていうか、知り合い??」



私がそう結花に聞くと、結花は呆れた顔をしてこちらを見た


「茉莉花はね、久遠さんにしか興味がないのかもしれないけどね、今話題なの!
超若手、専務取締役に任命。30歳にしてもうその地位を獲得したのは、優秀な頭脳、確かなトーク力、周りからの人望のおかげだって。
しかも、あのルックス。
テレビや雑誌で今はやし立てられてるの知らない!?」



そんなのなんにも知らなかった...。
あの人、そんなにすごいんだ。
私が関心してさっきの顔を必死に思い出そうとしていると、


「えっ!?ちょっと茉莉花!!」


そう言って結花がこちらに差し出してきたのはさっきの名刺。


「ん?なに??」


「裏見て。裏!!」


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